本文へスキップ
English

宮司講話集

「姓名学からみた大平和敬神」 
 平成2年4月10日 大和祭にて


 本日は皆様大変お忙しいところ、又、大変ご遠方のところ、大平和敬神大和祭にご参列賜りまことに有難うございました。お蔭をもちまして今年の大和祭も滞りなく執り行う事が出来、心より厚く御礼申し上げます。

 昭和45年11月10日大平和敬神の神石が建てられましてから今年は数えて丁度20周年のまことに記念すべき年に当ります。この20年の間、毎年毎年この神石の前庭でお祭りを行い、教祖のみ教えを体現してこられた皆様方、さらに毎月の清掃ご奉仕を賜っている方々に、ここで深い敬意を表させて頂きたいと存じます。

 世話役の西内清子さん、鈴木サダ子さん、野崎弘毅さん、藤本佐和子さんの4人の方々が中心となってこの程多額の資金をお集め頂き神社にご奉納頂き20周年記念事業が無事執り行われました。皆様の今いらっしゃる広場がきれいに整備され、このあたり一帯の玉垣が新たに造られたり修理されたりし、見違えるようにすっきりとすがすがしくなりました。建勲神社の大神様も、さぞお喜びの事と存じ上げます。4人の世話役の方々を始め、皆様のご芳志に心より厚く御礼申し上げます。

 なお大平和敬神の由来につきましては、出居清太郎教祖様のまことにすばらしい文章が石に刻まれ、神石左側にございましたが遠くからはなかなか読みにくい為、この程、その文章をそっくりそのまま写しとってこの場所に駒札として掲げる事といたしましたのでどうぞ皆様、ご覧頂きますようご案内申し上げます。

 さて本日は大平和敬神の五つの文字につき姓名学的にお話申し上げたいと存じます。古来日本は言魂の幸わう国といって美しい言葉、よい文字にはそれ自体に魂があって、よい影響をその周囲にどんどんとおし及ぼすとされてきました。中国においても西洋においても、始めに言葉ありき、始めに数ありきといって言葉のもつ霊妙さが深く研究されて参りました。特に漢字の文字においては陰陽、つまり奇数偶数の配列、それに文字の画数、さらに文字の音の種類が、その意味と共に重要であります。
 大平和の「大」は3画であり奇数であります。奇数は活動の数であり、陽の数であります。大平和の「平」は5画であり、これ又奇数、陽数であります。「和」は8画であり偶数です。偶数は必ず2で割り切れ、収まる数、陰の数であります。敬神の「敬」は15画、「神」は10画です。なお「敬」の草冠は3画でなく、4画、さらに正しくは6画に数えます。「神」という字は、カタカナのネに申すと書きますが、ネ偏は正しくは示偏であります。
 以上、大平和敬神は陽陽陰陽陰の配列になっており、陰陽がほどよく調和し、しかも交わりあい助けあい、各々そのところを得ており、5文字の陰陽の配列の中では最も理想的であります。
 次に大平和敬神の総画数は3+5+8+15+10で41画になります。41画は宇宙の根本数であり、最上の画数であります。又、「大」と「平」では8画、「平」と「和」では13画、「和」と「敬」では23画、「敬」と「神」では25画と、いずれも大吉数ばかりであり、画数の上からみても、これ程の組合せはまたとありません。
 次に大平和の「大」はタ行の音であり、舌音、舌で音を出す音であり、五行は火に相当します。「平」は唇音、唇で音を出す音であり、五行は水に相当します。「和」は喉音、のどで音を出し、土に相当します。「敬」は牙音であり勢いよく空気を吐き出す音であり、木に相当します。「神」は歯音であり歯で音を出し、金に相当します。
 五行、木火土金水の特質とこの組合せの良否についてご説明申し上げますと、今日1日かかっても尽きませんので、ここでは五行の組合せからいっても、大平和敬神の五文字は最上最高である事を申し上げるにとどめます。
 つまり、陰陽の配列、画数、五行の組合せという中国古来からの姓名学のどの点よりみても、又とないすばらしいものであると申せましょう。
 さらに大平和敬神の意味と教祖さまのみ教えについても、お話し申し上げなければなりませんが、時間もだいぶ長くなって参りましたので、この次の機会にさせて頂きます。
 本日は、皆様本当に有難うございました。今後とも、建勲神社と大平和敬神の神石とに皆様のお力添えをお願い申し上げ、御礼のご挨拶とさせて頂きます。
 又、本日、大平和敬神のお守りを皆様お一人お一人に神社の方よりお出ししております。一年間、肌守りとして身につけていただき、又、来年に新しいものを差し上げたく、その折にお返し下さいませ。

(以上)