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宮司講話集

「境内の整備」
令和2年10月19日 船岡大祭にて

 本日は皆様船岡大祭にご参列賜りまことに有難うございます。今年の船岡祭はコロナ対策に鑑み、ごく少数の方々にご参列をお願い申し上げ、この様な形でのお祭りとさせていただきました。本来であれば、お祭りはなるべく賑々しいのが望ましい訳でありますが、時節柄どうぞお許し給わります様お願い申し上げます。来年はコロナも落ち着き、盛大に船岡祭を執り行えますよう心より願う次第であります。

 さて、建勲神社の鎮座いたしますこの船岡山は、うっそうとした深い森におおわれ、まことに鎮守の森にふさわしく厳かな雰囲気であると皆様よりおっしゃっていただいておりました。これは戦後、社会全体が緑は大切だ、緑を守ろうという風潮が強く、京都市・京都府・文化庁等、行政側も緑の保全に力を尽してこられた賜物であります。しかし、このところ少し行政側も変わってまいりまして、森はある程度間伐してすかさないといけないというご指導をいただくようになりました。
 この程、境内の南半分の森を、思いきって間伐いたしました。境内の南側の姿が、すかすかで少し殺風景に見えると存じますが、数年もすると次第に全体が緑に覆われるようになると存じます。拝殿南側や南参道の太い樫の木を伐りました後には、樹高4メートルほどの桜を5本献木賜りました。また、一昨年の台風の後、一口植樹を広く募らせていただいておりましたが、200口程のご芳志をお寄せ賜りました。この寄附金で、来年早々、東参道に早咲きの河津桜や紅葉の若木を何本か植えたいと存じております。さらに来年度は、境内の北半分の間伐に着手する予定でおります。
 次に麓の義照稲荷神社でございますが、東斜面の崖が少しゆるんでまいりまして、この程文化庁のご指導を給わりまして崖地のボーリング調査を実施し、三年計画で抜本的な補強工事を進めております。

 さて、船岡大祭の実行主体であります船岡山保勝会の会長は楽只学区の日下部総代が永らくお引き受け給わってまいりましたが、このほどご勇退なさいました。日下部会長様。本当にお世話賜わり有難うございました。後任は乾隆学区の赤井総代様がお引き受け賜わりました。赤井会長様、どうか宜しくお願い申し上げます。
 本日は皆様、船岡祭に本当によくご参列賜りました。建勲神社の大神様のあらたかなご加護をお受けになられ、益々お元気に、お幸せにお暮しの程、お祈り申し上げます。本日は洵に有り難うございました。

(以上)