九月四日の台風二十一号による被害に際しまして、いち早くご厚情あふれるお見舞いを賜り、厚く御礼申し上げます。
今回の台風は、数百本に及ぶ倒木とこれによるいくつかの社殿の倒壊という昭和九年の室戸台風に次ぐ被害を当神社にもたらしましたが、おかげさまをもちまして、復旧に向けた工事に目処が立ちましたので、ここにご報告いたします。
倒木により破損した透塀及び本殿手前の玉垣につきましては、先日、修復が完了し、倒木により倒壊した手水舎、義照稲荷社の本殿及び拝殿、船岡妙見社の本殿、拝殿及び中宮の復旧工事につきましても、いずれも三月末頃には竣工の見込みとなりました。
また、倒木や危険木の伐採及び搬出につきましては、その膨大な量のため、搬出車両を通す仮道路の造成が必要となるものの、来年九月完了を見込み鋭意作業を進めているところです。
復旧にあたる事業者や技術者の確保が極めて困難な中、わずか三か月でここまで漕ぎ着けられたのは、ひとえに、崇敬者のみなさまの多大なご支援と、文化財保護に関わる方々の迅速なご対応のおかげと、ただただ感謝申し上げる次第です。
来年は、神社創建百五十年の節目となる年です。
十月十九日の船岡大祭は、罹災前以上に復旧を果たした社殿並びに境内でみなさまをお迎えできるよう、職員一同、一層気を引き締めて作業を進めて参りますので、引き続きご支援、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。